床屋の娘が、床屋のスタジオでレトロな写真を撮る
今日の撮影はいつもと違う気分。
ウキウキもするし、子どもに戻った気分。
床屋さんで写真が撮れる!?
床屋の娘としては呼ばれている気がしてならなかった。
いまだに切ってもらってるけど、父がお店を閉めてから数年たっているから、すでに懐かしかった。

外のシャッター。真ん中に一本縦に柱をはめ込むんだよね。店の端っこに立てかけてある、先がフックになってる棒でシャッターを下ろす。
父の店じまい、何回見たかなぁ。そんな事が思い出せるくらいそっくりな店構え。
なんで写真撮らなかったんだろうw

木の縁取りのレトロなドアーを開けると
床は目がくらみそうな、レトロなタイル。所々にモノクロなお花が散りばめられている。
うちのお店は電動式の椅子で、ボタン押せば背もたれが倒れる画期的なやつだったから(当時はそう感じていた)レトロなスタジオにマッチするオシャレなブラウンのチェアーは私には違和感ではあった👀

大きな鏡の下に付いているシャンプー台。これは以前お父さんが使っていたものと同じものだった!
両端に指を引っ掛けて、そーっと引き出してみる。
滑りが悪いそれは、生命力を感じられず、ただそこにあるだけだった。

ドライヤーの隣に無造作に置かれたハサミ。
普通のとは違って、花輪くんの前髪みたいな棒がくっ付いてる。ここに指を引っ掛けてカットしていた父の指の動き。目の前で切っているかのように鮮明に見えてくる。
ドライヤーだって、こんなんじゃ乾かないんだぜ!
お父さんのはもっとすんごい風が出てくるやつなんだ!なんて子どもの私が対抗する。
可愛いなぁ♡って撮影してたけど
まさかお店で寝転ぶとか、シャンプー台に足を乗っけちゃうとか、鏡の前に座っちゃうとか…
お父さんに見られたら大変だ!!😆
ガラス越しに入る光に心鷲掴みにされながら
スタジオだからできる
レトロでオシャレな空間に
私の大好きな父の姿が重なった。






