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オトナ写真部「カメル」

SPOT
2025.11.19

今だからこそ行ってほしい、奥能登旅のすすめ

海にも山にも近く、どのスポットを切り取っても美しい、石川県北部の奥能登エリア。
まだ随所に能登半島地震の爪痕が残っているのですが、観光客を受け入れる体制が取れたスポットも増えてきています。

そんな「今行ける能登」を巡るべく、珠洲市・輪島市・能登町を中心に1泊2日で旅してきました!旅先の選択肢のひとつになればいいなと願いながら、立ち寄った全12スポットを紹介します。

奥能登へのアクセス

私たちは金沢駅でレンタカーを借りて移動しました。金沢駅から輪島市内・能登町内へは車で約2時間。珠洲市だともう1時間見ておくとよさそうです。
東京からだと飛行機でもアクセス可能!のと里山空港と羽田空港を結ぶ直行便が1日2往復あるんです。空港でレンタカーを借りれば、奥能登各地へ30分~1時間で到着しますよ。

📍のと里山空港
https://www.noto-airport.jp

KAJI FACTORY PARK(かほく市)

金沢から車で移動した私たちは、奥能登への道中で織物工場へ。
北陸地方は繊維製品が多く生産されている地域。その中でも存在感を放つ、世界各地に出荷される布の生産過程を見ることができます。

通路の展示で製品の特徴や生産の仕組みを学んでから扉の向こうへ。2階からにはなりますが、ガラス越しではないからこそ伝わる音やにおい。それを体感できることに高い価値があると思いました。

楽しめるのは工場見学だけではないんです。自社製品から北陸地方の工芸品まで並ぶセレクトショップ、地元食材にこだわったカフェも併設。さらに、オリジナルの生地を使ったワークショップも実施されているんですよ。

📍KAJI FACTORY PARK
https://kajifactorypark.jp/

白米千枚田(輪島市)

ここからは奥能登のスポットを紹介していきます。

輪島市で見たかった景色のひとつが白米千枚田。
急斜面に広がる棚田は1枚1枚が想像以上に小さくて、面している海と相まって圧巻の景色。日本の棚田百選、国指定文化財名勝に指定されているだけあって、その美しさはこれまで見てきた棚田の中でも随一でした。地震や豪雨災害の影響がまだ残っているところもあるのですが、来年は一枚でも多く田植えができることを祈るばかりです。

車を停めた千枚田ポケットパークには、棚田米を使ったおにぎりや米粉を使ったシフォンケーキなど、この地ならではの商品が並んでいましたよ。

📍白米千枚田
https://wajima-senmaida.jp/

輪島工房長屋(輪島市)

輪島塗の絵付け体験ができる施設。
漆器に模様を描く「沈金」という手法を使ってオリジナル箸を作ることができます。

まずはいくつかのお手本を参考に、好きな絵柄を彫り進めます。掘り進めた後は職人技の出番。漆を塗り上から金粉を乗せることで、彫った絵柄が露わになります。先に仕組みを聞いていましたが、絵柄が現れる瞬間はまるで魔法のよう。思わず声が上がりました。

絵柄を彫る時間によりますが、所要時間は約1時間。10人未満なら予約なしでも体験可能です。

📍輪島工房長屋
https://wajima-nagaya.jp/

くまのおうち(輪島市)

住宅地の中にある、かわいらしいベーカリー。バラエティ豊かなパンにケーキ、パフェまで取りそろえたお店です。

2階にあるイートインスペースでシャインマスカットのミニパフェをいただきました。ミニとは思えないほど詰め込まれたシャインマスカットの量に驚き。幸せになれるパフェでした。

パンの品揃えも豊富だったので、素泊まりで泊まるなら翌日の朝食の調達場所としてもおすすめです。

📍くまのおうち
https://kumanoouchi.jp/

伸福(輪島市)

海の幸が豊かな地での夕食はお寿司屋さんで。
お寿司をメインに据えた懐石料理をいただきました。メインのお寿司はどのネタも絶品。

特に、お寿司として初めて食べた、ふわっと溶けていくフグに感動しました。
地元の人気店でこの日も満席。予約必須です。

📍寿司処 伸福
https://tabelog.com/ishikawa/A1704/A170401/17000847/

漆と大人の隠れ宿 たなか(輪島市)

再開した宿も増えてきましたが、奥能登での旅の課題は宿の確保。そんな中、今回宿泊させていただけた宿をご紹介します。

「輪島を体感できる宿」である館内には、柱や床に漆塗りの加工がされていて、さらに壁にはおとなり珠洲市で採れた珪藻土が。共用部には輪島塗をはじめとした工芸品のギャラリーもあります。

この日予約できた部屋の一つが特別室という和洋折衷のお部屋の様子を少しご紹介。

楽しみにしていた朝食は、湯豆腐もある豪華なラインナップ。ほぼ全ての食器が輪島塗で、朝から贅沢な時間を過ごしました。

📍漆と大人の隠れ宿    たなか
http://www.oyado-tanaka.jp/

出張輪島朝市(輪島市)

もともと朝市が開催されていた朝市通りは地震とその後の火災の被害を受け、解体を終えた今はほぼ更地に。市内の大きな商業施設「ワイプラザ」にて、「出張朝市」として営業されています。

この日の出店数は20強。輪島塗などの伝統工芸品から野菜、干物まで、地元自慢の商品が揃います。どのお店の方も気さくで、この旅で一番パワーをいただいた場所だったように思います。

宅急便の発送ブースもあるので海産物の購入もぜひ。

📍出張輪島朝市(ワイプラザ)
https://asaichi.info/

道の駅すずなり・すずなり食堂(珠洲市)

次の舞台は珠洲市へ。能登半島の最北端にあるこの地も、地震の被害が大きかった場所です。

4軒の店舗の方が集まって仮設店舗で営業されている「すずなり食堂」でランチをいただくことに。複数の店舗から集まったという背景もあって、海鮮からトンカツまでいろんなものが食べられます。私がいただいたお造り定食は、魚の種類が豊富でどれから食べるか悩みながら食べ進めました。

おすすめメニューの一つが「たこかつ丼」。
タコのカツというものを初めて聞いたのですが、柔らかいタコとサクサクの衣の相性が抜群だったと、仲間から食レポをもらいました。

食後は隣接している道の駅すずなりでお買い物。
珠洲名物の塩が使われた塩ソフトクリームもおすすめです。

📍すずなり食堂
https://tabelog.com/ishikawa/A1704/A170402/17014810/

📍道の駅すずなり
https://notohantou.jp/

メルヘン日進堂(珠洲市)

110年の歴史を持つ、地元の方に愛されているバウムクーヘンのお店。
こちらのバウムクーヘンはなんと虹色!地元産の豆や野菜を使って発色させているのだそうです。

ケーキやその場でクリームを詰めてくれるシュークリームも販売されています。店内のかわいらしいイートインコーナーもあり、出来立てのシュークリームを食べることもできますよ。

📍メルヘン日進堂
https://www.meruhen-nissindo.com/

奥能登国際芸術祭作品
「なぜここにいるのだろう」(珠洲市)

珠洲市内で2017年から3回にわたって開催されてきた奥能登国際芸術祭。
地震の被害を負けず、今も鑑賞できる作品が市内に点在しています。そのうち気になった作品を訪問しました。

鑑賞できる作品はこちらで紹介されています。
https://www.hot-ishikawa.jp/feature/detail_421.html

見附島(珠洲市)

地震で一部が崩落してしまった島。地震の前は引き潮の時に現れる岩の道を歩いて、すぐ近くに行くこともできたそうです。

見附島を望むフレッシュライン見附公園も、崩落した海岸や倒壊した建物などの地震の爪痕が残る場所。それでも、今の見附島を一目見ようと多くの人が訪れていて、今なお愛されていることを実感しました。

📍フレッシュライン見附公園
石川県珠洲市宝立町鵜飼1-38

真脇遺跡(能登町)

円形の柱が特徴的な遺跡公園。
縄文時代の遺跡です。このあたりでイルカ漁が行われていたことも分かっていて、日本漁業発祥の地とされているのだそう。

整備された遺跡公園を歩くだけでも清々しい気持ちになれておすすめなのですが、時間があれば併設している資料館にもぜひ。

📍真脇遺跡
http://www.mawakiiseki.jp/

イカの駅 つくモール(能登町)

イカキングというオブジェが有名な道の駅。九十九湾(つくもわん)を臨む海辺にあります。

このあたりは全国屈指のスルメイカ漁獲高を誇る港町。名前の通り、イカ漁について学べるコーナーやイカスミソフト、イカを使った料理をいただける食堂など、イカを存分に楽しめる施設でした。

📍イカの駅つくモール
https://ikanoeki.com/

マルガージェラート能登本店(能登町)

最後に紹介するのは、世界一の称号を得たことがあるジェラート職人・柴野大造氏がオーナーの人気ジェラート店。

地元の生乳などの素材を使ったジェラートを求め、閉店時間間際にも関わらず絶えずお客さんが訪れていました。
この日気になったフレーバーは白米。その名の通りお米の食感が残っている、新食感のジェラートでした。金沢市にほど近い野々市市には、ジェラート工房を併設した店舗があるそうです。

📍マルガージェラート
http://www.malgagelato.com/

おわりに

撮影していないだけで崩落した道路や山、解体後の土地など地震の爪痕はあちこちに残っていますが、旅行として楽しめる場所も増えてきていることを実感した2日間でした。

観光客として行ってもいいのかな?と行く前は心配していましたが、旅を終えた今は行ってよかったなと思っています。この記事が旅の参考になるとうれしいです。

おまけ

旅行として楽しめる場所が増えてきたとはいえ、通行止めの道路や休館中の施設もまだまだあります。最後に、訪問前に参考にしたサイトを紹介します。

⚪︎今行ける能登デジタルマップ
今安心して行けるスポットを地図で紹介している、石川県の公式サイト。
https://www.hot-ishikawa.jp/feature/detail_343.html

⚪︎奥能登の道路状況マップ
奥能登エリアに行くならチェック必須。
※一車線のみの通行となっている場所もあるため、時間に余裕を持った計画を!
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/saigai/202401jishin-douro.html

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