最近、フィルムカメラの人気がジワジワきてはいるものの、デジタルカメラ率はまだまだ大多数を締めることだと思います。
写真を撮って、パソコンや携帯を通して写真を見て、その中からsnsに投稿する。その後、見向きもされないデータの数はいったいどれくらいあるでしょうか？
過去のデータとじっくり向き合うために、年に１度、写真展に参加してみよう。

①写真を選ぶ

写真展のテーマにもよりますが、テーマに沿う写真をこれから撮る、あるいは今まで撮った中でテーマに沿う写真を漁ることもあると思います。
そこから少しずつ絞って絞って、展示する写真を選びます。
工程としては単純ですが、そこに至るまでに何度となく写真を見返し、これでもない、あれでもないを繰り返します。

②展示候補写真をプリントしてみる

私が展示した時のテーマはモノクロームでした。カラー同様色の明るさ、階調を調整してからカメラ屋さんでプリントをしてみました。
パソコンのディスプレイでは濃い黒の階調も確認できたのに、いざプリントしてみたら色が沈んで、その差が分からなくなっていました。
色の出方も参考にしつつ、どの写真を展示するか最終的に決めていきます。

③用紙を選ぶ

今回の展示は”モノクローム”なので、光沢紙ではなくマット紙にプリントしたいと思いました。マット紙で印刷してくれる業者を検索し、私は『PHOTOPRI』という業者でまずはお試しプリントをしてみることにしました。

▼PHOTOPRI さんのWEBサイトはこちら
https://photopri.com

お試しプリントには光沢紙のほかにマット紙、和紙、キャンバスなどいろんな種類がある中で私はマット紙を依頼しました。

マット紙の中には、
EPSON：PXプレミアムマット、MC画材用紙、Velvet Fine Art Paper
PICTORICO：ファインアートラフ​、ファインアートスムーズ
Hahnemuhle：Photo Rag、Torchon 、German Etching
阿波和紙：楮 厚口 白、楮 厚口 生成、雲流 薄口 白、竹和紙170g/m2

合計12種類プリントができます。

私がどの用紙を選んだかのポイントは、手で掴んでいる椅子の脇の木材が見えるかどうかです。

用紙によってはズボンの黒と大差なく、木材が判別しにくい用紙がありました。

④大きさを決める

用紙が決まるのと同時に決めなければならない事があります。それはプリントする大きさです。その大きさによって額装するならば額の大きさも決めなければなりません。

⑤表現方法

額装するならば写真と額の大きさによりマット紙が必要になります。他にハリパネ、プリントをそのまま直に飾る方法もあります。アクリル板や木枠を取り付ける方法、布にプリントしたり、掛け軸のように飾るなど自分の写真（作品）を表現するのに色々な方法があります。

⑥展示するための方法

友達とのグループ展や、メーカーやギャラリーなど募集型の展示もあります（InstagramやギャラリーのHPなどで見かけます）。
グループ展ではテーマから搬入搬出まで自分達でルールを決めて行いますが、募集型の場合はデータを送るとプリントして搬入搬出まで請け負ってくれるものもあれば、プリントして作品を持参すると設置から展示にかかわることまで請け負い最終日に自分の作品を取りに行くなど、色々あります。

⑦展示して得ること

自分の写真と向き合える。
撮った写真を見ながらその時の情景を思い出したりもできますし、今の自分と以前の自分の写真の変化に気づくこともあるでしょう。
また、展示することによりたくさんの知識も得られます。額装にするならば写真サイズに対して額の大きさ、ハリパネなら貼り方とか、壁に虫ピンで留めるのか、ひっつき虫か、ピクチャーレールだとワイヤーの使い方、展示室での配置、宣伝方法、学ぶことがたくさんあります。
展示を観にきてくれた方と交流できたり、感想がもらえる、自分を知ってもらう手段のひとつでもあると思います。それと同時に、反省やこんな事もしてみたいとアイデアが浮かぶ事もあるでしょう。
私はcamelltownのメンバーと2回グループ展を行ってきました。リアルになかなか会えないメンバーや、初めましてのメンバーとも展示を通して交流ができました。また埋もれてしまった写真を見返す機会だけでなく、楽しかった時間を共有できた事は私の宝のひとつです。
埋もれた写真データのためにも、年に１度は写真を展示してみましょう。