撮影テクニックの本棚

自分に合う三脚って、いったいどうやって選べばいいの? 選び方のヒント。

実はカメラ以上に、選び方に悩むのが「三脚」です。三脚が必要になるシチュエーションは、大きく分けると

スローシャッターで撮りたいとき(夜景・水の流れ・光の流れ・打ち上げ花火を撮りたい)
望遠で撮りたいとき→画角が非常に狭いので、ほんのわずかな手の震えが大きなブレになる
マクロ撮影をしたいとき→被写界深度が浅くなるので、ピントを慎重に合わせなければならない
構図を固定してとり撮りたいとき(風景を撮るときや、ファッションフォトなどで画角を固定したいとき)

…に、なるかと思います。上記を見てみると、要は「カメラをしっかり固定したいとき」になりますよね。そうです、「固定」です。固定なので、「がっしり」としていて「丈夫」「重い」ものが向いているということになります。
でも正直、そんなものを持ち歩きたくないですよね。持ち歩くなら、軽くてコンパクトなのが絶対にいい!…なので、カメラ以上に購入するのに悩むんです。重さと機能がトレードオフの世界…。
ちなみに、私の持っている三脚はかなり前のもので『SLIK PRO330 DX II』、スペックは下記になります。

搭載機材の最大重量/3kg以内
全高/1,606mm
エレベーター下げ全高/1,256mm
縮長/596mm
地上最低高/308mm
パイプ径/23.4mm
重量/1,820g

この中で自分に合う三脚選びに大事なポイントは「搭載機材の最大重量」と「全高」「エレベーター下げ全高」でしょうか(軟弱な自分にとっては、重さもなんですけど…)。
まずはメーカーや素材選びの前に下記をチェックしましょう!

・使うカメラ+カメラに付けるレンズが「最大重量」内に収まるもの(機材重量の3倍程度を目安)
・エレベーター下げ全高が自分の目線に近いもの

ということで、自分のカメラとレンズの重さをHPで調べましょう!
はい、今回改めて三脚のスペックを調べていて気づきましたが、私は三脚のチョイスを完全に間違えています(笑)全高が約1,600mmだったのでコレを選んだようですが(私の身長は160cm)、全高は「脚を全段伸ばし、標準開脚、エレベーター上げ止まり状態でのカメラ取付面までの高さ」となっています。そうですね、正しくはエレベーター下げ全高がアイレベルもしくはその近くのもの(※目線より10~20cm低いもの)を選ばなくてはなりませんでした!PRO330 DX IIは「エレベーター下げ全高が約1,200mm」なので全然足りませんね。確かになんかいつもエレベーター上げてるな!って思ってましたよ!!

さて、なぜ「こぶし一つ分」と言うか…その前に、三脚のパーツの名前をご紹介しますね。

①パンハンドル ②エレベーター(センターポール) ③レバーロック

カメラを固定するのが三脚の役目なわけですが、エレベーター部分だけが上にひょろっと伸びた場合……そうですね、そこにカメラが乗ると重心が高くなり不安定になってしまいます。なので、安定性を担保するには極力エレベーターを伸ばさない方が良いということですね。こぶし一つ分という目安に関しては、以前教わったカメラマンさんからのお言葉なので詳細は不明なんですが(笑)実際使っていて、これくらいなら全然大丈夫だと感じています。

だいたいこれくらい。
この条件を算出した後、各種メーカーや素材の中から選んでいく形になります。
さて、こちらも悩ましい、アルミとカーボンどちらがいいのか問題。色々調べたりしましたが、どちらがいいか悪いかではなく、「何に使うか」や「シーンによる」ところが大きいようです。

アルミカーボン
メリット・価格が手頃・キズや衝撃に強い・寿命が長い振動吸収が優れている・アルミに比べると軽い・冬に脚が冷たくならない・強度が高い
デメリット振動吸収がカーボンより悪い(ので、自重でカバー)・冬は脚が冷え、夏は直射日光で熱々になる・価格が割高・キズや衝撃に弱い(取り扱いには注意が必要)・耐荷重を超えると極端にポテンシャルが下がる

アウトドアでの撮影に使う場合は特にこの「安定性」はシビアになってくるので、自分がどこにポイントを置くかで素材選び方が変わってきそうですね。あと決めなきゃいけないのが、脚の伸縮の留め具が「レバーロック」か「ナットロック」か。正直この辺は好みになってきますかね…そんなに大きな優劣の差ははありません。

また、三脚は高いところを撮る場合に使うイメージが強いですが、ローアングルで使いたい場合もありますよね。そういう時に使う「ローアングル三脚」や、俯瞰撮影をしたい時に使うアクセサリーの「スライディングアーム」「俯瞰三脚」などもあります。俯瞰撮影の場合、安定感のある三脚部分からカメラが離れてしまうので、その偏った重心に負けない安定性のあるものを選ぶようにしましょう。

三脚の使い方を簡単にご紹介。

こちらが雲台(こちらは3WAY雲台ですが、どの方向にもカメラを動かせる自由雲台というものもあります)雲台の角度を調整するのが赤丸の「パンハンドル」

こちらがクイックシュー。雲台とカメラを固定する器具です。

このようにカメラの底の穴にしっかりと固定します。(取り付けがゆるいと雲台に取り付け後、だんだんカメラが動いてしまうので気をつけましょう!)

カチリとしっかりはめます。シュー固定レバー(赤丸の部分)がキッチリしまってるか確認しましょう。カメラが落ちたら泣きます、むしろ死にます。

カメラの水平を取るために、水平器が付いています。空気の泡が円の中心にくるように、雲台についているパンハンドルを動かしましょう。上下左右の傾きはこの水平器で調整できますが、被写体「正面」に対しての傾きは測れませんので、じっくりカメラの位置を調整しましょう。 

SLIK PRO330 DX IIと人物比較

三脚の脚部分をMAXまで伸ばし、エレベーターは伸ばさない状態(と、身長151cmのカメラガールズ編集部モーリー)

エレベーターをこぶし一つ分上げた状態(と、身長151cmのカメラガールズ編集部モーリー)
明らかに160cmの身長の人には低いですね。(そろそろ買い直そうかな…)
(…というか、こういう比較写真を撮るときに三脚は必要ですね! 手持ちだと構図がずれてしまって気持ち悪いです)
「これを買えば間違いなし!」という答えを出しておらず恐縮ですが、残念ながら三脚には「マルチな一本」は存在しないようです。

ちなみに「山に撮影に行くのに、どうしても軽さを追求したい!」という場合は、三脚のエレベーター下部に取り付ける「エレベーターフック」や、ハンモックのように3本脚に付ける「ストーンバッグ」(※どちらも荷物を「おもり」替わりに使う)などもあるので、用途に合わせた三脚を少しずつ揃えてみてくださいね。

私の場合、買ってすぐはあまり出番がなかった三脚ですが(笑)気づけばいろいろな撮影をしたくなり、徐々に出番が増えた機材です。1本持っていると何かと便利な道具ではありますので、もしちょっと興味があるようであれば、このタイミングで購入してみてはいかがでしょうか?

カメラガールズ編集部 イチ/ Instagram

編集部 イチ

愛用カメラ:Plaubel Makina67, Nikon newFM2, ASAHI PENTAX67, FUJIFILM KLASSE, Canon 6D, FUJIFILM X100F フィンランドをゆるっと愛し、高橋ヨーコを敬愛する人。

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