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SPOT
2020.10.15

【大阪】Canon EOS Kiss Mで撮る建築『こども本の森 中之島』

大阪のビジネスの中心地でありながらアートスポットとも言える中之島。中之島には、奇抜な外観が目を引く国立国際美術館やレトロ建築である大阪市中央公会堂、都会のオアシスとなっている中之島公園があります。ここに今年ニューオープンした施設があるのはご存知でしょうか。それが「こども本の森 中之島」です。

この施設は、あの有名な建築家安藤忠雄さんが設計し、大阪市に寄贈したということで、大阪では話題になっていました。
安藤忠雄さんは大阪出身。彼が大阪の子供たちにたくさんの本と触れ合い、豊かな感性や想像力を育んで欲しいという思いでつくられたこの施設。安藤忠雄さんらしい工夫がたくさん散りばめられていました。

この撮影で使用した機材
カメラ
・Canon EOS Kiss M
レンズ
・EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM
● 一緒に行った人
子供
● アクセス方法
京阪中之島線なにわ橋駅よりすぐ

おしゃれでかっこいい!コンクリート打ちっぱなしの外観

「こども本の森 中之島」は乳幼児から中学生までの子供をメインターゲットとしている施設です。まだ新しい施設ですので、混雑緩和のため事前に予約が必要になっています。また、土日祝日の予約は、中学生以下の子供連れの方のみとなっているのでお気をつけください。平日であれば、大人のみの場合も予約可能です。ただ、かなり予約が取りづらい状況です。私も何度も挑戦しましたが、予約開始1時間後には、日程がほぼ埋まってしまいます。今回は奇跡的に平日枠の予約が取れました。館内は子連れの方と、建築を見に来た大人の方もちらほら。では、さっそく外観から紹介していきます。

こちらメイン通路側から見た外観。コンクリート打ちっぱなしの外装がいかにも安藤忠雄建築ですね! 開口部はかなり少なめでシンプルな印象。このように、開口部を限定することで、壁一面埋め尽くす壮大な本棚が実現するのです!

そして、こちらが川側からみた外観です。先ほどの閉鎖的な外観と異なり、開口部がたくさん設けられているのが分かります。この施設の特徴として、川側に設けられている読書スペースは、川の景色を楽しみながらゆたっりとした時間が過ごせるように工夫されています。見る面によって顔が異なり、建築が単調にならないのがとても魅力的です。ぜひ様々な方向からカメラを向けてみてくださいね。

入口のテラスには青いリンゴのオブジェが! これも安藤忠雄さんによりデザインされたものです。「挑戦心にあふれる青春のシンボルとして多くの人に触れてほしい」との願いが込められているそうです。コンクリートの建築に青いリンゴがよく映えます。

こちらの写真は別日で雨の日に撮影したもの。青リンゴが床に鏡面反射したり、ガラスに水滴がついて透明感のある写真が撮れましたよ。雨の日も悪くないですね。

入口テラスの壁に模型が貼り付けられていました。真ん中の茶色になっている施設が「こども本の森 中之島」。両側に流れている川は、北が堂島川、南が土佐堀川です。この中之島がこの二つの川に挟まれた細長い中洲という特異的な環境であることが分かりますね。

可愛らしい北欧調デザインにほっこり

正面エントランスに入ると、絨毯に「こども本の森 中之島」のモチーフが! このモチーフはそれぞれ、「子供」「本」「森」を表しており、このモチーフを使ったグッズ販売もしています。

入ってすぐがグッズ販売している本の森ショップ。私はマスキングテープを記念に購入しました。他にも青リンゴあめやタオル等、大阪の有名なメーカーとコラボした商品が並んでいました。ちなみにエントランスがあるのは2Fになります。

壁面の本棚と大階段は圧巻!

注目すべきは、1Fから3Fを埋め尽くす壁面の本棚。まるで海外の図書館のよう。飾られている本は、下の段にまとめて置かれているので、表紙だけで読みたいと思った本はすぐに読むことができます。

施設の中央には大階段があり、階段に腰掛けて本を読むことができます。本棚と本棚の間にスリットがありますね。このスリットは川側にしか設けられておらず、本を探しながらも川の存在を感じることができます。さらに、自然光を施設内に届け、明るい空間を作り出しています。また、この階段裏スペースには、小さな子供向けの本読みスペースが作られており、子供たちの隠れ家みたいになっていました。

つい座りたくなる! 読書スペースの工夫

この施設には、つい座って本を読みたくなる工夫がいっぱい。例えば、1Fにいくつか設けられている、本棚の中に作られた四角いスペース。見つけた本をさっとここに座って読みたくなりますね。

所々に立体文字が空間に浮かんでいるのに気が付きましたか?これは、本の中の印象的な短文を抽出して、子供たちの視界に滑り込ませることで、その文の魅力により普段読まない本を読み始めるきっかけをつくっているそうです。

四角い読書スペース以外にも、机のあるしっかりとした読書スペースや各所に小さなスツールが置かれていました。

2Fにある唯一メイン通路側に設けられていた開口部。小さな椅子が並び読書スペースになっています。

3Fの読書スペース。建物の曲線に合わせて、緩やかに家具が並びます。家具も年齢に応じて「読む」行為に集中できる椅子を選んでいるそうです。家具に注目して撮影するのもおもしろいかも。ここが一番川側に開けていて、外の景色が見渡せる明るいスペースになっていました。

施設内にはほんとうにいろんな形の読書スペースがあります。ぜひ、自分のベストポジション見つけてみてくださいね。

計算された建築空間

こちら、1Fに設けられている円形状の小部屋。天井にトップライトがあり、自然光が入るように工夫されています。周りの照明も放射状に配置されていて、まるで太陽みたいですね。

そして、トップライトの真下にソファーが置かれています。本に囲まれつつ、自然光を感じながら読書ができます。かなり落ち着いて読書ができそうです。

外から見たら円形状の筒のような形をしていた箇所は、休憩室と位置付けられ、こども本の森の一番奥にあります。上部のトップライトからの自然光とスポットライトのみの薄暗い空間では、子供たちの本への興味の入口になるような映像作品が上映されています。細長い空間を縦横無尽に動き回る文字や絵本のキャラクターに引き込まれる空間です。
上部の自然光の感じが伝わるように、かなりのローアングルから撮影しました。「Canon EOS Kiss M」はバリアングルモニターなので、ローアングルでも画面をみやすい方向に調節して撮影が可能です。

まとめ

いかがでしょうか? 本好き、建築好きにはたまらない「こども本の森 中之島」は、毎回新たな発見をさせてくれる魅力的な施設です。本の貸し出しはしていませんが、近くの中之島公園内であれば、本を持ち出して屋外でも読書が可能とのこと。ぜひ、子供と一緒に時間を忘れて思うがままに本を手にとってみてはいかがでしょうか。そして、素敵な安藤忠雄建築をじっくりを堪能してみてください。

編集/カメラガールズEditors かっちゃん(Blog

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