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加賀越前、伝統と「新しい」ものに出会えるまち

石川県と福井県の県境に広がる加賀越前エリア。
山と海との距離が近いこのエリアでは、海の絶景と山の絶景、趣の異なる美しい景色を見ることができるんです! 加賀越前にある『白山』は『富士山・立山』と並ぶ日本三名山のひとつといわれ、古来から「白き神々の座」と崇められてきたそうです。そんな神秘的で美しい自然や風景がたくさんあるこのあたりは、写真を撮るにもとっても楽しいエリアです。

私たちカメラガールズが加賀越前旅で見つけてきた、みなさんにオススメしたいスポットを、テーマ毎に4回にわけてご紹介いたします!

今回は写真を撮りに加賀越前エリアの中でも加賀市・白山市・小松市でオススメしたい、素敵な体験のできるスポットをいくつかご紹介します。

コスパもシチュエーションもばっちり! おいしい岩魚がいただけるお店

お隣が林業試験場樹木公園という、緑いっぱいの場所にある食事処『猟場焼 いわな庵』。お店の奥には岩魚の養魚場があり、ここで育った新鮮な岩魚を囲炉裏で焼いて食べさせてくれるお店です。
養魚場は霊峰白山のミネラル豊富な伏流水を使っていて、囲炉裏で「頭から丸ごと食べられる」ように強火で30分かけてじっくり焼いています。岩魚を頭を下にして焼くことで、頭に旨味成分がたまって全部を美味しく食べられるそうです。囲炉裏にたくさん並んで焼かれていた岩魚の姿は圧巻!!

ここの一番人気はもちろん焼き魚定食(1,000円)! 岩魚の塩焼、炊き込みご飯、汁物、山菜の小鉢2品が付いてこの値段はおどろき。炊き込みご飯は栗や銀杏、ムカゴなど、月替りで味わえるそうなので、季節が変わるたびに何度も訪れたくなりますね。岩魚は身がホクホクとしていて旨味が凝縮!頭から丸ごと食べても美味しく、皮についた塩と白身の淡白な旨味が引き立っていました。

美味しい岩魚を抜群のシチュエーションでいただける、ここは本当にオススメです!

石川県:白山市
森養⿂場・猟場焼 いわな庵
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絢爛豪華な『加賀獅子舞』の巨大獅子頭!

『加賀獅子舞』は、初代の加賀藩主前田利家公が金沢城に入城した際に盛大に行われ、以後代々藩主が奨励し、その豪華さは天下随一となったそうです。

獅子舞に使う獅子頭も、各町に一基守護神として大切に保存される町の誇りで、今もたくさんの町会でお祭りに獅子舞を見ることができるとか。また獅子頭は災難をくいとめ、一声で全てのものを服従させると言われ、魔除・厄除けの守り神として床の間や玄関などに飾ったり、お正月や各種の御祝に縁起の良いものとして大切にされています。
そんな加賀獅子舞には欠かせない獅子頭を作っている『知田工房』と、日本一の木彫りの夫婦大獅子頭を展示している『獅子ワールド館』を見学してきました!

獅子吼(ししく)高原の麓にある、円形の建物が特徴的な獅子ワールド館、1階は特産品売り場や獅子の置物がたくさん置いてある休憩コーナーが設置され、2階は日本一の木彫りの夫婦大獅子頭や、日本全国の獅子や世界各国から集められた獅子が展示された、まさに「獅子尽くし」の世界!

不思議な世界をたっぷり楽しんだあとは、歩いて行ける距離にある知田工房へ向かいます。

ここでは受注生産で獅子舞用などの獅子頭を製作しているそうです。それだけじゃなく、獅子頭のピアス(!)や根付、手のひらに乗るサイズの置き型のものなど、お祝いやお守りとして使えるものもあるんです。加賀の獅子頭の多くは桐の一木の彫で、大きなものは、樹齢何年もの木を使わなければならないそうです。そんなお話を聞けるのも、工房見学ならではですよね。昔から大事にされてきた獅子頭、これからも長く愛されていって欲しいですね。

石川県:白山市
獅子ワールド館
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知田工房
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白山神社の総本宮でご縁を「結ぶ」

古くから白山信仰の聖地とされてきた霊峰白山をご神体とし、全国の白山神社の総本宮である『⽩⼭⽐咩(しらやまひめ)神社』。地元では「しらやまさん」とよばれ親しまれてきました。

御祭神の『白山比咩大神(しらやまひめのおおかみ)』は、またの名を『菊理媛神(くくりひめのかみ)』といい、「くくり」が物事をまとめる・結ぶという意味にも通じるため、和合の神、縁結びの神として崇拝されています。

東京ドーム約1個分という広大な境内には神社ならではの清らかな空気が満ちていて、樹齢1000年以上の杉やあすなろがそびえる表参道を歩いていると、自然と背筋が伸びるようでした。古くからその土地にある、地元の人に寄り添ってきた神社を訪れると、なぜだか旅人である自分もその場所にずっといたかのような気持ちになれるのでオススメです。


石川県:白山市
⽩⼭⽐咩神社
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明治時代にタイムスリップしたような『古総湯』で湯あみ体験!

明治時代の『総湯』(※北陸地方では温泉地の共同浴場をこう呼びます)を復元したのが『山代温泉 古総湯』。こけら葺きの屋根と2階の窓が印象的で、内装は当時最先端だった『九谷五彩』(緑・黄・紫・紺青・赤の5色)をイメージさせるステンドグラスが使われています。ステンドグラスは湯船に鮮やかな光をおとし、当時のままの絵柄を忠実に再現した九谷焼が壁に使われています。

しかもここは建物を再現しただけではなく、湯を桶ですくい、かけ湯をして湯船につかる「湯あみ」という、温泉に浸かって楽しむだけの当時の入浴方法も再現ししているんです。

2階は畳敷きの休憩所となっていて、ステンドグラスを通って入ってくる光を見ながらのんびり休むことができます。窓をからは『湯の曲輪(ゆのがわ)』(※総湯を中心とした周囲の街並みのことで、北陸特有の呼び方)を眺めることができ、当時の姿を楽しむことができます。

さっと立ち寄り温泉に入って、2階で休憩する。湯の町ならではの休憩の仕方ですよね。


石川県:加賀市
山代温泉 古総湯
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紅葉も美しい映えスポット、あやとりはしでポートレート撮影

鶴仙渓(かくせんけい)にある『あやとりはし』は、いけばな草月流の家元 勅使河原宏(てしがわらひろし)氏が「鶴仙渓を活ける」というコンセプトのもとデザインしたS字に蛇行した橋で、糸遊びのあやとりに似ていることからそう呼ばれています。

橋そのものの形が変わっているのでいろんな角度から撮るのも楽しいですし、毎夜開催している九谷五彩をイメージした『KAKUSENKEI LIGHT』でライトアップされた橋を撮るのも楽しそう!

そしてこの橋を渡った先にある『さくら公園』という、小さな広場の紅葉がとっても綺麗でした。この付近は鶴仙渓の中でも特に真っ赤に染まる紅葉スポットのようでオススメです!!


石川県:加賀市
あやとりはし(鶴仙渓)
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伝統を自由な発想で新しく、新しいものから伝統を知る

海外で「ジャパン」と呼ばれている漆器。この「日本」という名を持つ工芸品の産地のひとつが、加賀市にある山中温泉です。そこにある『畑漆器店』は、450年に渡り木工ろくろを使って木を削り出して作っています。削り出して作った漆を塗る前の白木の器は木地といい、美しい木目と堅牢さを併せ持っています。

そんな美しい木地を生かして作った器が『col.』という、伝統の技に自由な発想を取り入れたシリーズ。そして伝統的な山中漆器のお椀を中心にした『卯之松堂』というシリーズもあり、どちらも「暮らしの道具」であることを基本としているそうです。私たちもお店でいろいろな食器を手にしてみて、そのシンプルな美しさと機能性を実感! 値段もお手頃なものからあって、少しずつ揃えたくなりました。


石川県:加賀市
畑漆器店
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美しい風景や、懐かしい風景、なんでもないようでどこか惹かれる風景、そんな風景がたくさんの加賀越前エリア。

ここには伝統を大切にしながら、そこに新しい発想を加えて未来に残していく、そんな「物」や「こと」が多いエリアでした。伝統って、少しも変わらないことが大事なんではなく、今の時代に馴染むように少しずつ変化させていくことも大事なんですね。

そんな素敵なものに出会える加賀・白山・小松エリアにぜひお出かけしてみてくださいね。

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