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オトナ写真部「カメル」

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超貴重! アイヌ文化が撮れる「阿寒湖」の絶景

カメラガールズ編集部のイワトモです。先日、日本の先住民族である「アイヌ民族」の文化を体験&撮影できる超レアな施設に旅をしてきました〜! 


SONY α7RⅢ / TAMRON 35-150mm F/2.8 Di Ⅲ VXD(Model A058)

訪れた先は、まりもで有名な阿寒湖のほとりにある「阿寒湖アイヌシアターイコ」。ここは日本初のアイヌ文化専用屋内劇場で、火を使った伝統的なアイヌ古式舞踊や、古式舞踊・現代舞踊にデジタルアートが加わった阿寒ユーカラ「ロストカムイ」を観覧したり、アイヌ民族が身につけていた衣服や使用していた道具などの展示をみたりすることができます。さらに、①森の時間 ②湖の時間 ③創る時間 などアイヌ文化を実際に体験できるプランもあるんです!!
(詳しくはこのページをご覧ください
https://anytimeainutime.jp/
これが本当に楽しくて、写真好きな女性に心からオススメしたい内容なんです……!
特に「湖の時間」の森歩きは、アイヌ民族の方がガイドをしてくれて、阿寒湖と周辺の美しい森を散策・撮影できる、まさにここだけの体験でした!

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

ちなみに、阿寒湖アイヌシアターイコがある阿寒湖温泉は「たんちょう釧路空港」からバス60~80分ほどで行けるので、車を運転できない方でも気軽に訪れることができますよ。施設周辺は温泉が有名で、宿泊施設もたくさんあるのでお泊まりで楽しむのがおすすめです!

神秘的な時間。アイヌ民族と森を歩く「湖の時間」

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

森歩きはショートコースの散策が楽しめる「森の時間」 と“ロングコース+ムックリ作りが楽しめる「湖の時間」の2種類があります。私たちはたっぷりと撮影を楽しみたかったので、「湖の時間」を選びました!
案内していただくのは、この土地で生まれ育ったアイヌの瀧口健吾(たきぐちけんご)さん。(めちゃくちゃ写真映えするし、かっこいいお方…!)


ムックリ
SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

ムックリは、竹製の薄い板の”弁”を糸を引っ張って、振動させることで音を奏でる音を奏でるアイヌ民族に伝わる楽器です。早速ムックリ作り開始!
健吾さんに教えていただきながら弁の部分を彫刻刀で薄く削っていきます。弁を指で弾いてみると、元々高い音だったのが、削ることで低い音に変化していきます。見本と同じくらいの音の高さになったら完成!
削るのはそんなに難しくないのですが、音を出すのが難しい…! 左手はしっかり固定して、糸を引っ張ったら手を戻すと教えていただいたのですが、数回しか成功しませんでした(笑)これは家に持ち帰って練習しなければ…!

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

NIKON Z 6Ⅱ / NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

ムックリが完成したら、いよいよ森へ出発!
アイヌ衣装を身に纏った健吾さんに「イオルの森」をご案内していただきました。

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

SONY α7RⅢ / TAMRON 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD (Model A058)

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

SONY α7RⅢ / TAMRON 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD (Model A058)

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

森に入る前に「シトゥイナウ」という、柳の木を削って作ったお祈りに欠かせない道具を捧げて、祈ります。とても神聖な儀式に感じられ、身が引き締まるようでした。
森に入ると、森の中の食べられる実や、アイヌ民族が生活に使うものの材料となる植物などを説明してくれました。健吾さんと森を歩いていると、当時そこで生活をしていたアイヌ民族の姿を想像することができて、それはまさに “非日常的な体験” です。参加者も木の杖を持って森を歩くのですが、その杖を持つとアイヌ民族に仲間入りをした気がして、さらにテンションが上がります!(笑)

SONY α7RⅢ / 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD (Model A058)

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

しばらく歩くと、木々の間から夕日に輝く雄阿寒岳と阿寒湖が見えてきました。そこでなんと、エゾシカと遭遇! 森に入る前にメンバーと「健吾さんとエゾシカ一緒に撮りたいね」なんて言っていたのですが、その夢が叶いました…!  森歩きにはこんな嬉しいサプライズもあるんですね。

▼エゾシカの写真。どこにいるかわかりますか?

SONY α7RⅢ / 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD (Model A058)


SONY α7RⅢ / 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD (Model A058)

SONY α7RⅢ / 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD (Model A058)

阿寒湖に到着です。こちらで記念撮影!
阿寒湖といえば「まりも」ですが、まりもに関するアイヌ民族の伝説も聞くことができました。結構びっくりするお話なので、こちらはぜひ直接聞きに来て欲しいです!


SONY α7RⅢ / 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD (Model A058)


SONY α7RⅢ / 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD (Model A058)

イコに戻ると、最後にアイヌ民族の伝統的な衣装を着ることができます。かなり本格的で、聞いてみるとこの衣装は一着約30万円もするとのこと…!健吾さんと一緒にかっこよく撮影タイムを楽しみました。
憧れの民族衣装、ずっと着ていたかったのですが…(名残惜しい)これで「湖の時間」体験は終了。
この体験だけで、900枚近く撮影したほど(笑)楽しくてフォトジェニックで、熱狂した最高の体験でした!

想いを込めて縫うアイヌ文様の刺繍

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

続いては「創る時間」です。創る時間は ①刺繍体験 ②木彫体験 の2つがあり、私たちは両方楽しむことにしました!まずは、刺繍体験。アイヌ民族では刺繍は女性の仕事なんだそうです。

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

講師の西田香代子(にしだかよこ)さんに教えてもらいながら、コースターにアイヌ文様の刺繍を施していきます。香代子さんはアイヌ文様に魅せられて、着々と知識を深め、現在に至るそうですよ。

基本の文様は、「モレウ」(ゆるやかな渦巻きの形)と「アイウ」(とげの形)で構成されていて、これらのシンプルなパターンを組み合わせることで、複雑なアイヌの文様になっていくんだそう。最初は難しく感じますが、香代子さんが丁寧に教えてくれて、間違えたら修正してくれます。
とげの部分は難しいので、香代子さんに手伝っていただきました…! 慣れてしまえばスピードアップ! 刺繍を始めてからおおよそ1時間ほどでアイヌ文様のコースターが出来上がりました。

NIKON Z 6Ⅱ / NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

SONY α7RⅢ / 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD (Model A058)

SONY α7RⅢ / 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD (Model A058)

香代子さんと一緒に丁寧に仕上げた刺繍は、愛着が湧いて大切にしたくなります…!  ちなみに、アイヌ民族の女性たちは刺繍をする時に、身につける相手のことを想って丁寧に縫い上げるそう。体験場所である「チニタ民藝店」では、香代子さんが刺繍を施した商品も置いてあるので、実際に手にとって購入することもできますよ。

無心になれる木彫体験

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

続いては「創る時間」の木彫体験を楽しみます。この時間では「トンコリ」というアイヌ民族の楽器の形をしたチャームに、自分の好きな模様を彫りました。
教えていただくのは、ムックリ製作や森歩きでお世話になった瀧口健吾さん。彫るのは「シナノキ」という木肌が白い木で、アイヌ民族が古くからこのシナノキの樹皮で縄や衣服を作っていたんだそう。まずは鉛筆で下書きから。本当に自由なので、どんな模様にしようか迷ってしまいます。体験の前に考えておくとスムーズかもしれませんね!

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

裏には日付を入れておくことを健吾さんからおすすめしていただきました。ふとした時にこの時こんなことしてたなぁと思い出せるからだそう。ちなみに、海外の方も体験に来るそうですが、裏には「梅酒」と入れる人もいたんだとか(笑)。居酒屋に行った時に店員さんに見せて注文するときに便利とのこと。発想がユニーク…!

NIKON Z 6Ⅱ / NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

下書きが終わったら、彫刻刀で下書きに沿って彫っていきます。ちゃんと彫れているか不安ですが、茶色いワックスを塗ることで彫った部分が浮かび上がってくるので、確認しながら彫り進めることができます。自然の中で身につけたくなるようなチャームが出来上がりました!

NIKON Z 6Ⅱ / NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

美味しいアイヌ料理を味わう

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

続いては「食の時間」です。食の時間は、「森の時間」「湖の時間」「創る時間」の各プログラムに参加した方限定で、オプションとして追加をすることで自然の恵みを感じられる、美味しいアイヌ料理をいただくことができます。

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

SONY α7RⅢ / SONY FE 50mm F1.2

いただいたお料理がこちら。丼ぶりは、豚肉・行者ニンニク・玉ねぎ・椎茸が入っており、甘辛で味付けされています。お刺身はパリモモ(エゾウグイ)のルイぺ。ルイぺとは、凍らせて解凍せずそのまま食べるアイヌ料理です。さっぱりとしていて、口の中で少しずつ溶けていく食感も面白い!「ユ」はアイヌ語でシカの意味で、塩と胡椒で味付けをして焼いたエゾシカの肉は、クセもなくて食べやすいです。

Canon EOS R6

茶色いお菓子のようなものは、「ポッチェイモ」というじゃがいもを発酵させて作ったお団子です。
どれも美味しくて完食です! ヒンナ!(ヒンナとはアイヌ語で「ありがとう」という意味)

SONY α7RⅢ / SONY FE 20mm F1.8


SONY α7RⅢ / SONY FE 20mm F1.8

SONY α7RⅢ / SONY FE 20mm F1.8

今回訪れた阿寒湖アイヌシアターイコがある「阿寒湖アイヌコタン」という集落には、体験以外にもお店や施設などがたくさんあり、街並みも可愛くて写真映えします!
観光化されていますが、実際にアイヌ民族が暮らしている集落でもあるんですよ。1日目は体験を楽しんで、2日目は町歩きを楽しむというプランもオススメです。

SONY α7RⅢ / 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD (Model A058)


さらに阿寒湖では、阿寒湖氷上フェスティバル「冬華美」というフェスティバルが開催されます! 2023年は2/1(水)〜3/19(日)の開催で、阿寒湖の氷上で花火が打ち上がる幻想的なイベントです。冬は空気中の不純物やチリが霜となって地面に落ちるため、夏よりも花火が綺麗に見えるんだとか。この冬、「冬華美」と合わせてアイヌ文化を体験しに訪れてみてはいかがでしょうか。

私たちはこの旅で、人々との触れ合いや体験を通じて、アイヌ民族の精神に触れることができたような気がしました。家に帰ってもアイヌ熱は冷めません!! それほど、魅力的な文化でした。また冬に訪れてみたいと思います。

この体験プランを見る


撮影ポイント
室内の体験や、森の中を歩きながらなど、様々なシーンの撮影を楽しめるので、f値が低いズームレンズがおすすめ!
体験施設情報
阿寒湖アイヌシアターイコ
アクセス
たんちょう釧路空港から車で約60分
たんちょう釧路空港から阿寒エアポートライナーで約60分
たんちょう釧路空港から路線バスで70~80分
体験料(一人あたり)
湖の時間(森歩き ロングコース+ムックリ製作)10,000円
森の時間(森歩きショートコース)7,000円
創る時間 刺繍体験 6,000円
創る時間 木彫体験 5,000円
食の時間 3,500円
プレミアムな半日プラン 14,600円
※2023年度に「創る時間」に『アイヌ民族の伝統的な料理づくり体験』が登場します。アイヌ文化のSDGsを「食」を通じ体験できるプランです。

WEB / Google Map


 

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